『ひみつ堂』 【天然氷】と純粋氷蜜【ひみつ】のかき氷

カテゴリ:店探しの日々( 12 )

四月の予定

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モクレンの花が満開に。

夜空から大粒の雪が舞い落ちるようで綺麗でした。

モクレンは現存する花木では最古のもので、今の姿は一億年前からなんてことも聞く。

花言葉が「自然への愛」「持続性」

自分がどんな状況でも、持続していける気持ちって何だろう?

「食べものを作って、自分以外の人に喜んでもらいたい。」

これは少年期から変わってなく、これからも続いていくだろう本心。

これからお店をやるので、しっかりと準備をしないといけないけれど、なかなか気持ちが進まない。

真の状況は分からないけど、児童相談所の人から聞いた話では、今回の被災で親をなくして困っている子供がいることは確か。

自分のお店は五月からで四月は丸々準備期間だったけど、準備に当てる時間を自分なりの方法で、困ってる子供のところにいき何かしたい。なにもできないけど行政の手が行き届くまでのほんの少しの心の支えになれるよう「食べものを作りにいきます。」


屋台でやっていた事を役立てたい。

震災後も開業準備で沢山の人と話して皆さん同じようなことを考えてる、けど日々の仕事があるので現実的には難しい。なら、たまたま時間の空いた自分が行けばいいし。被災地の状況は、阪神の時ボランティアに行った「ひみつのアッコちゃん」に聞いてるし。


つかのまでも、安らいでもらいたい。

かき氷はもっていけないので、今回は温かいものを。

今回のことでご協力いただいている「ゆい様」ありがとうございます。

また、いつもブログを見て頂いている皆様、本当にありがとうございます。

今、書きたいと思うことは少なく開業前の「自分のやること」を書かせていただきました。

食料はもちろんのこと、ガソリンを含め向こうにご迷惑がかかることのないように、準備をしていきたいと思います。
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by omodakaya-ice | 2011-03-31 01:17 | 店探しの日々

感動の沸点

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ヴィオロンさんでレースからフランスの話になり「僕は行ったことがありませんが、昔うちの女房が行ったことがあって…」「ご感想は?」と唐突に仰るので一瞬詰まったが、その昔の会話を思い出し「教会で見たステンドグラスがあまりにも綺麗で涙が出たっていってました。」「そう、ステンドグラスなら上のギャラリーにあるわよ。見てらっしゃい」
スリッパのまま、建物の中で繋がってるドアから2階のギャラリー「アートの庭」さんへ。一階の目線の高さに光の差す中庭があり、変わった一軒家の構造を理解するのに戸惑う。二階も空間が段差に別れいわゆる四角い空間でなく東西南北以外の方向にも壁があり部屋自体が多面体。由緒正しい茶室があって洋と和が混ざり合う。ギャラリーの中をかなり見回したが(ステンドグラスなんてない…)目立つのは手に取りやすいサイズの筒状のものなどが点々と置かれてある。「お手にとってご覧ください。」小さな穴の空いた筒。(なるほど、万華鏡かぁ…)ギャラリーの方の説明通りに、構え・覗き・回す「……すごぃ」ほんとにホントに綺麗。自分の尺度で申し訳ないが「食べ物と自然と芝居以外で感動したのは数年ぶりです!」小さな頃に見た千代紙を貼った万華鏡。あれはあれで風情があるが、こちらの万華鏡は想像を絶する。丸の内の暮れに現れる光の芸術にも引けを取らないんではなかろうか。時折出てくる光の反射は海に煌めく無数の光並みに綺麗であったかと思うと孔雀の羽の模様が細かく幾重にも重なったようになったりと、無数の柄と色と光が幾何学模様で滑らかな曲線を作り、予想できない展開を繰り広げる……(とても僕のつたないボキャブラリーでは表現できない。)「同じ絵柄は出てきません、パターンは無限です。万華鏡展は最終日になりますので。」さりげない殺し文句に最後の一押しをされて、ついつい一つ買ってしまった。。無限の光のパターンに吸い込まれ陶酔させられる大人用の万華鏡。童心のワクワク感が蘇って「ちょっと行ってきます。」と時間を区切らなければ帰ってこれなくなってしまうかも知れない。

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ここ何年かは片道15キロの原付き通勤。時折「運動しなきゃ」とペダルを必死に漕ぐことも。自転車は「いくぞ」と気持ちを奮い立たせるのが大変な作業で、いざと決めていても靴をはくまで迷ってしまうが、乗ってしまえば空気から季節を読み取れて搔く汗が心地いい。次の日にまた原付きに跨れば楽を堪能できるし、文明のスゴサも新鮮に感じる。当たり前の事が多くなり過ぎて、現実が想像を超えないまま感動する機会が減ってしまうのは味気ないので、毎日のぐるぐる感に面倒を取りいれるのが時間を美味しくする苦肉の策になっている。
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by omodakaya-ice | 2011-03-03 22:52 | 店探しの日々

「赤ずきんちゃんのおばあちゃんみたいな人…」

「お客さまがユメを見れるお店が作りたい!」とは思ってはいるけれど、未熟な僕には足りないものがいっぱいある。「夢」なんて言葉は廃れてきてる世の中だけど、やっぱり夢みる心力は大切だと思う。

食べものやさんではないけれど、半世紀以上もの間「ユメ」と共に歩んできた人がいる。「原宿のレース屋さん ヴィオロン」さん。実家のレストランを手伝っている時に、うちの店によくおいでくださった。レースの洋服を身にまとい、レースのあご紐のついた帽子をかぶっていつもの席へ。お魚料理がお好きで「すこしづつでいいからね。」といつも二皿の料理をご注文してくださった。
やわらかな物腰と、アンティークなレースの衣装を纏った和やかな笑顔は、失礼な物言いを許していただけるなら、まさしくおとぎ話の絵本から飛び出してきた「赤ずきんちゃんのおばあちゃん」。
多分このお方ほどそんなイメージに近い人日本にはいないだろう。
実家のお店を閉めて以来ずいぶんご無沙汰してしまったが、開店する前にごあいさつがどうしてもしたいのと、人を魅了するパワーを少しでも分けてもらいたい(下心…)と思い、少し前に原宿から移転された国立にあるヴィオロンさんに向かった。

「こんにちは…」

ドアをあけると奥には原宿のときからある大きなパイプオルガン、ととろに出てくる電話機はいまだに健在。一面はこの人にしか作りだせないレースの世界が広がる。ヴィオロンのしづさんは入り口を入った左側のかわいい椅子にこしかておられた。

「あの…原宿の………の時によく起しいただいていた……」

(覚えてない……?)


「あらっ、オヤマの方の。」

「はいっ!その節はお世話になりました!」

その後ゆったりとしたレースの世界で、店内に入る日差しの陰影が大きく変わるまでの時間、しづさんの長い歴史のお話に耳を傾けさせていただいた。

お店にあるレースの洋服をじっくり拝見。「かわいいなぁ」

(僕が着ればマツコ・デラックスさんと張り合える?…いや拳骨一発。 失礼いたしました……)

「夏なんかはシャツの上から羽織って、クーラーの風をよけるのにちょうどいいんですよ。」とレースを上手に着こなすお店の方。デザインに大きな流行がないレース、今の服にも合わせられるし、違った一面の女性らしいかわいらしさの演出に力を発揮できるのかな?一枚あるだけでご利益ありそう。(服には全く気が回らない僕が言えることではありません。)でもユメのある素晴らしい世界であることは間違いなしです。黒柳徹子さんが「徹子の部屋」で着るレース衣装は全てヴィオロンさんのものをご愛用だそうです。

「お力を分けていただきたくて…」

未熟な僕のずうずうしいお願いに、やさしく微笑んで手を差し伸べ握手してくださったヴィオロンさん。僕なんかが吸収しきれないほどのエネルギーを頂戴いたしました。

人を思いやる心、お客様に楽しんでいただく気づかい、人が人に接する精神、商品を子供のように愛する心。


本当にありがとうございました。


いつかは「ゆめのあるかき氷」を作る人になれるよう、お客さまと氷に向きあえたらいいな。
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by omodakaya-ice | 2011-02-27 19:30 | 店探しの日々

「バカラでございますっ」

b0195849_9341254.jpg   色気を本領発揮できてない芝居のセットも、入念にメイクさんが作りこんだ女優さんの顔も、ライティング1つで「月夜に浮かぶススキの大海原」になり「希望に満ち溢れながらも不安を隠せずに入りたての会社のエレベーターに乗り込む女の子」にヘンカする。もちろん照らされる前の仕上がりと、拭ってきた心の涙の数があってのコトですが…

暑い日差しを避け、やっとみつけた木陰で食べるかき氷は格別だし、寒い冬に燃え盛る暖炉の炎を見ながら少しづつ口に運ぶかき氷も至福の時間となるのだろうと、お客さんに喜んでもらえるシチュエーションを考えては夢が膨らむが、なにせできるであろう小さなお店はいろんな制約があってそういうワケにもいかない。
お店はお客さんが「かき氷をたべながら、自分の夢をふくらませられるような場所」になったらいいなと小さな野望?を抱きながら勝手な妄想に浸っているので、お店に使う照明きぐは夢のあるものがいいなと、お店に入るたびに照明きぐは気になる存在。

切れそうになった調味料を買いに仕事がえりに立ち寄った複合SC、決まってみるのは食料品売り場と本屋さん。いつもと違うコースで食料品売り場から本屋に向かうと、今まで気づかなかった都内によくあるフランスの紅茶屋さん。

ちょっとそぐわない格好ですが入ってジャムなど見させて頂いてると「贈り物ですか?」

「いゃぁ、まぁ。最近できたんですか?」

「この施設ができた当初からありますよ。」

「そうなんですかぁ。初めて知りましたぁ。」

~~~~~~~~ 

  ……ヤッパリ目がいく照明きぐ。


(おっ!いいよぉ、いい!イメージピッタシ!かき氷の器を逆さまにした感じするし、なんとも言えない曲線美、きれいだけど華美でないカタチ、ガラスの透明感・・・……… ん~いいです、ほしいです。)吊り下げ型の小さな照明の傘に一目惚れ。

「あのぉ、あの照明器具いいですね~」

「はっ?」

「あの照明器具が素敵だなと思って」

……店員さん絶句。

店員さんが気絶する前に救おうと、後ろにいた店長さんみたいな人が見かねてズバッと一言「バカラでございますっ」



「……………」こっちが気絶 (たしかコウキュウヒンだよね…)



高嶺の花には常々、ご縁がありまっせんっ!


この未練はしばらく断ち切れそうにない…  T_T
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by omodakaya-ice | 2011-02-26 09:38 | 店探しの日々

「人間じゃ、つくれないっしょ」

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犬の散歩で雑木林を歩いていると、斜面で何か見つけて息子が大騒ぎ。

「来て、来て!」

(大金でも見つけたか?はたまた何か変なもの…) 期待と不安が入り混じり駆け寄る。

「ん?」

「ほら、しずくの氷。」

がっくりして、安心して、 「       すごいじゃん。」

「こんなの人間じゃ、つくれないっしょ」



つららは何度も見たことあるが、雫が凍ってるのは初めて。

それも枝先から落ちる寸前の「しずく!」ですって形。

意図をせず、偶然が重なってできたキレイなもの。



もっとキレイにと思って日光に当てたら、すぐに融けてしまいました。
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by omodakaya-ice | 2011-02-20 22:19 | 店探しの日々

「1、2、3、4、魚っ、6!!」

いずれは夫婦で切り盛りするお店、物件を一人で決めて後々文句の日々が続くのはコワイので、物件を見てもらう為に、夏休みのお皿洗い志願の息子と三人、雪のぱらつく「谷根千」へ。今日は日舞の師匠の眠る寛永寺に手を合わせる目的もあった為、鶯谷で下車することにする。お寺のある桜木とは反対の出口に出てしまった為、寛永寺まで結構な距離を歩くことになった。

「あとなんぷ~ん」「あとなんめーとる?」
食べ物と魚類の生態にしか興味のない息子は、歩かされるなと悟って遠まわしに文句の連打。目的に向かう早足の僕とはドンドン距離が離れてく、「パティシェ イナムラショウゾウ」さんの電柱看板が目に入り予定にはなかったのだが大分離れた息子に向かって「ケーキ買うから!!」と思わず口ばしってしまった。
(ケーキ)という目的ができた息子のダラダラ歩きはルンルン早足と変わった。
お寺の前の桜並木にそのケーキ屋さんはある。小さなお店だが入り口にはきちんと正装した「ドアマン」です。という人が立っておられ、それはそれはにこやかに爽やかにドアを開けてくれる、悪天候の中でも店内はすごい人。「マカロンのセットがいい!」などととぼけた事を言う息子に「一人ケーキ一つね!」と釘を差す。キャビンアテンダントさんのようにケーキを箱詰めするお姉さま達に苦笑いされながら、あれやこれやと選んでいるとショーウィンドウには季節物のいちごのケーキが沢山ある。「いちごのムース、いちごのカップケーキ、ショートケーキ…」結局「いちごの使い方のお勉強に」という名目で6つもケーキを買ってしまった。
そんな名目がなくても、ウィンドウに並んだ独創的で美しいケーキを見れば誰しも(全部食べたい…)と思わずにはいられないと思います(笑)

味わいもまた格別。

うちに帰って箱をあけると、古い自宅の和室に置かれたコタツの上に置くには忍びないほどの輝きを放っている。
「1、2、3、4、魚っ、6!!」という数の数え方を言いたくてしょうがない、海洋大学客員准教授のトークショウで洗脳されてしまった人に平らげられてしまう前に早速いただく、ムースは酸味を生かした大人な味で、生?のフランボワーズがぎっしり入っている。カップクリームケーキには綺麗に切り目の入ったカットされたいちごが沢山、いちごの切り口から見える中央に向かう幾つもの赤い筋が品物良さを物語っていて、いちご本来の甘みが楽しめる。ショートケーキはカップに入っていたクリームとはまた別で、見た目よりも軽い感じのクリーム・スポンジ・いちごの割合が口の中で心地よく久しぶりに「何個でもいけます!」と思った。ショート、ムース、カップ、別々にいちごの違った一面を引き出したとてもジューシーで華やかなケーキでした。
どんな金型つかって作ったの?と思う独創的な形状のクリームの使い方をしているケーキや、きっちり定番の色と形をしているけど組み合わせの妙を演出した面白いケーキも沢山あったので、こんどは何いただこうかな?と頭の中がスイーツでいっぱいになる魅力あふれた洋菓子店さんでした。

やばっ
(物件、物件!)汗
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by omodakaya-ice | 2011-02-17 22:27 | 店探しの日々

「先日の羽田空港杮落としでやってましたよ」

「かわいいお店ですね。」
谷根千探索・物件探しで歩く中、目につくお店には片っ端から入っていて、店主さんやお店の方に、こういう切り出しでお話を伺っている。
谷中・根津・千駄木界隈にはほんとに「かわいいお店」がいっぱいある。
小さいから思うのではなく(笑)女性の方が好きな町並みだからでしょうか?
アートギャラリー・ハンドメイドのお洋服やさん・異国の雑貨小物・骨董アンティーク・カフェ…
色んな方が色んな想いで強い自己主張をしているわけではないのだが自然な輝きを放っているお店が実に多い。
女性向け?なお店も多い中、最近はひみつのアッコちゃんにご同行願うまでもなく、「かわいいお店」を見つけてしまうと一人でも入ってしまう。
結構お店の中での回遊時間が長く、あちこち見てしまうので{何この人…}的な目線を感じるのは汗をかくので「谷根千でかき氷のお店を開きたくて…」と冷ややかな目線対策を取りながら…
たいていのお店の方は親切で。そんな話の中でもこれからお店をやりたい僕にとって、繁忙時期やお客さん層などお聞きできるのは勉強になるのだが、すごく楽しいのが商売としてお金を稼ぐ以外に大切にしているお店を始めた「本当の目的」。皆さん三者三様で聞いていると実に面白いし先輩方のお話を聞けるのは本当にありがたい。

散策しているとなぜか足が向いてしまう「谷中銀座」。
静寂な中に突如現れる、賑やかな商店街、頭の中の切り替わりが実に楽しい。

「ん?」

{見慣れぬ建物…}

「外国人案内所?」

{そっか…成田から一本だし、外国からのツーリスト御用達 澤の屋旅館さんもあったしな…}

入ってみると

にこやかな金髪の男性スタッフが一人。

あれこれと話かける。

「……アーわたしニホンゴあまりワカリマセン、すこしゆっくり???」

「そうりぃそうりぃ」

中学英単語を並べ会話をつなぐ。

フランス人だという事がわかる。

「おーブルゴーニュ出身?おーわ・た・しWINE大すき、ワイン ライクライク」

{中学生落第…}

「ワインだめです…」

「チーズ?」

「スキです!スキです」(やっと顔輝く)

そうこうしてるうち自転車かごに野菜満載の下町のおばさま登場。
僕のやり取り見ていられなくなったのか、はたまた{それ以上日本人の恥をさらすな!}と思ったのか、突然「ペラペーラっペラペーラっ!」と流暢な英語での会話。

「……すごいですね。」

「いや私、海外旅行が好きなものですから、ほんの少し英会話を習っておりまして。」

やっぱり英語しゃべれるってすごいんだな。普段外国語というもの全く縁のない生活を送っている僕にはプチカルチャーショック。そこからおば様のお話や僕が質問したいことを通訳してくださって三人の会話に花が咲いた。



「あれっ!歌舞伎ですかぁ?あっこの人知ってます!実は僕以前に歌舞伎俳優をしておりまして、この人、この外国の方に化粧している人 その時の後輩でした!そうそう海外公演の時のホテルが相部屋でした!」
壁面一面に文化交流での写真が貼ってあり、その中の数枚に以前歌舞伎門弟時代の後輩だった彼の写真があった。
出世したんだなぁ…
世襲世界の歌舞伎界、以前の僕を含め門弟まではなかなか光が当たらない。
かつて歌舞伎座の三階大部屋で過ごした仲間が脚光を浴びている姿をうれしく思った。
途中でよそから戻って話を聞いていた所長さんが「彼、先日の羽田空港杮落としでやってましたよ、歌舞伎」と彼の活躍を教えてくれた。所長さんとの話の中で「かき氷屋を開く予定です。」と言って夏の墓参りのついでに行った京都・南座裏の文房具店(歌舞伎俳優・舞妓さん御用達)にて奮発して作ってもらった「ひみつ堂」の千社札を名刺がわりに渡すと、抜群の笑顔でその役者さんが活躍する写真の横に千社札を貼ってくれた。

観光案内所『YANESEN』のホームページを開くと「文化体験を通して、日本人の礼儀正しさや美意識・伝統文化の精神を伝えていけたら良いと思います。」とある。
新しく建てられたキレイな建物で一階が展示・案内所、二階が文化交流の教室になるそうです。
所長さんも日本文化としての「かき氷」に興味を示して頂き、「夏にはかき氷、廻しにきますね。」と手をくるくるやり案内所をあとにした。

奥の深い町だなぁ。
物件探しは難航してるけど、ここまで町にご縁があれば(むりやり)、谷根千での出店は必勝祈願!!
「勝ち負け関係ないんですけど……」願わずにはいられません。


「よっこいしょ」
重くなりかけた腰を上げ、今から探しにいきますかぁ。



師匠のマネして

「大願成就は今もくぜぇ~ん」
バタバタバタバタバタバタ…バアァ~タリッ

チンチンチンテンチンツンツンテンテンテレレン……


ちょ~ん!

(歌舞伎好きな方はわかりますよね……少ないかな)(泣)
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雪フル 谷根千 某所
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by omodakaya-ice | 2011-02-13 13:21 | 店探しの日々

「あの男の為だったら…」

第一希望の物件に断られました…

物件オーナー面接になんとか漕ぎつけた際に

「かき氷屋?夏はいいけどねぇ~冬はどうするの?」
「多少の腕に覚えがあるので、温かい料理を出してしのぎますっ!」
「うーーん」

後日同席してくださった不動産屋さんから電話が
「……あっ、はい…、やっぱり…」

やっぱりな、家主さん時間かけて面接した割には、帰りに目を伏せてたもんな。

頼りになる元商売人の友人とあれやこれやと内装プランを話しあっていたのだが。

撃沈。

ひみつのアッコちゃんは「そこは気が進まない」と言ってたし、完全なスケルトンでお金かかるし、家主さんは以前テナントに何十年も入っていた●●料理は必ず出してと言っていたので、●●料理がうちのかき氷のお客さんのニーズに合わなかったら困るし………

気を取り直そう。
そうだあそこは断られてかえってよかったんだ。
「ひみつ堂」には合わなかったんだ。
一度ぐらい断られといたほうが、ハングリー精神が出て意欲がプラスに向くのだ。

嫌なことは、絶対にプラスに転換しないと気がすまないこの性格。
次なる物件を当たりますっ。


という訳で1日歩いて、色んなお店に入って、「ちょっといいかな?」と思える物件のお隣にある居酒屋さんに財布のひもを心配しつつも暖簾をくぐることにした。

「いらっしゃい」

夕方五時のこの時間、さすがに先客はいなかった。
大将の作った大皿に盛られたお料理をあれこれと頂き、この辺のことや、このお店のことなど聞きながらお話させていただいた。
「なんで自分のお店を出したんですか?b0195849_10113787.jpg
「20年前でバブルの頃だったんで、勢いでかな(笑)」
景気が良かったバブルの頃に出した個人店が荒波を乗り越えて、今もなおがんばっているなんてすごいな。

そうこうしてるうち、ガラガラっと常連さんらしき初老の紳士がやってきた。

紳士は店の奥さんと話してて、僕は大将と釣りの話をしていると、「先輩、ちょっといいですか~」と釣りの話に入ってきた。どうみても自分より小僧の僕に「先輩~」なんてドラマで会社の役員を引退した相談役が似合いそうな紳士にそんな切り出しされると、最初は恐縮したが、海の話に盛り上がり「若いうちは海にいって、中盤は山で、最後は海にいくんだよね~、ほら体力なくなって山登りなんてできなくなっちゃうから、泳ぎゃしませんよ海でぼけっとしてるだけ(笑)」と話す紳士の話に深いなぁと共鳴していると、「いや~今日は楽しいなぁ、あっ物件探してるんだっけ?それ飲み終わったら僕がこの町案内しますよ」と言ってくださり、さすがに悪いのでお断りしたんですが、お銚子が空になって二人でお店を後にした。
紳士は地元の人に人気のお店を数件僕に教えながら歩いてくれているのですが、天気が暖かくなってきた日中と打って変わって、「北風と太陽」が頭に浮かぶほどの強い風。本当に悪いので「ありがとうございます、気温下がってるのでもうお帰りになられてください。」というと「いや、あのね~、あの男の為だったらね~何かしてやりたいんだよね~」と千駄木の駅まで見送っていただき、紳士はコートの襟を立て団子坂を登っていかれた。

「あの男の為だったら……」
うらやましいな。
お店の人とお客さんという関係を超えた関係。

短い時間に人生の色々なことを教えてくださった大先輩に感謝です。
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by omodakaya-ice | 2011-02-11 10:13 | 店探しの日々

「ご縁があれば」

「こんな貼り札なかったんですけどね・・・」
千駄木にある古民家を改装したうなぎやさんを開店時間のだいぶ前に異様なほど食い入るようにジロジロと見入っている僕をあまりにも不審に思ったのか、指人形屋さんが(駐輪禁止)の貼り札を見ながら話かけてきた。
「いえいえ、素敵な店だなーと思って・・・実はこの辺でお店できないかぁと歩いてます・・・」
ここの指人形はだいぶ前に新聞に載っていて、個性的ですごく魅力的なのですごく印象に残ってて、新聞を切り抜いたくらい。
しばらくの雑談のあと挨拶をすると「ご縁があれば」と笑顔で見送ってくれた。

ご縁といえば、ここ千駄木は僕の生まれ変わったとこ。
若いとき自分の不注意で大けがをしてしまいピーポーピーポーと三軒はしごして最後にやってきたのが日本医大の高度救命センター。
「もはや、この世とおさらばか???」という命を救っていただきました。

屋台から店舗にと考えたとき、まっさきこの地がうかびました。
生まれ変わったこの地なら、もう変な気は起こすまい(笑)

朝から1日中歩きまわってお客さんに楽しんでもらえるような物件を探した。

ついでに、食べあるいたり、お店の中をのぞいたり・・・

商店のかた達の気さくな笑顔と温かい心にふれて、あらためて東京にもこんな良好な
ちょっとした人間関係を味わえるところがあるのだなぁとますます「この土地のお仲間に加わえていただきたい」と強く思いました。


文京区から台東区にかけての一帯の谷中・根津・千駄木を「谷根千」と呼び、戦後の大規模開発からのがれた為に古い町並みが残り東京の下町としてみんなから親しまれています。
つつじの綺麗な神社や数々のお寺、点在する博物館、人情あふれる商店街、なんと言っても街歩きの人達のために公衆お手洗いも要所要所に整備され、お休みの日の○○散歩にはもってこいです。
そうそうデザインが気に入ってもう10年近く使っている、毎年定番の「江戸千代紙 いせ辰」さんの月めくりカレンダーのお店もこちらが本店です。
歩き疲れたあとは古き良き銭湯「朝日湯」さんへ、手ぶらでも100円で「手ぶらセット」なるものが
あります。脱衣所には大きな大きなのっぽの古時計があり、なぜかトランペットのジャズが流れてて、銭湯定番の駿河湾から望む富士山は・・・違う・・・
これまた!な風情です。「あ~ホントにいい湯だったぁ~」

ちょっと足を伸ばせば上野動物園もあります谷根千歩きお休みの日にでも是非「ご縁があれば」(笑)

たくさん歩いた喉の渇きの癒しに是非「ひみつ堂」に寄ってください。といいたいところですが・・・


物件決まらないかなぁ


ん~命はあるけど、またまた崖っぷち。


あっ、ひみつのアッコちゃんが叫んでる。

「っていうか、崖っぷちが好きなんでしょ」

「今回はホントに腰をすえたい・・・」





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by omodakaya-ice | 2011-02-03 20:36 | 店探しの日々

天然氷のあかちゃん

「氷のあかちゃんが生まれてるよ」
と氷室のおかみさんが言った。
氷を切り出したあとの池の表面に寒さでうすく氷ができ始めている。
目を凝らさないとわからないぐらいほんとに薄く……。

この氷室では天然氷を子供を育てるよう愛情を注いでに作っているんだなぁと感じ、
それは親方のやさしい笑顔のいくつものしわにも現れているようにも思えた。

極寒の中で自然に向き合い天然氷を作っていくという事は並大抵のことではない。

今や日本で天然氷を作っている蔵元は5軒だけだそうでそのなかの一軒が日光にある三ツ星氷室さんだ。
100年以上も変わらぬ製法・貯蔵を守り続けている蔵元さんである。

そんな貴重な所で、お手伝いをする機会をえることができた。b0195849_19322864.jpg

冬場は杉山の影で1日中池にお日様が当たらない場所で天然氷はできあがる。

僕がお手伝いさせて頂いた日は、三つあるうちの一つの池にしっかりとした
氷ができあがっていて、切り出しを行う日であった。

きれいな無色透明の氷にきりやすいよう線を引き、ノコギリで切ってゆく。
切り出された大きな氷を竹でできた長い竿でゆっくりと池の中を泳がせていき、
氷の蔵のちかくまで運ぶ。そしてそこから竹でできたすべり台で蔵の中へ。
手前から敷き詰めていって体育館のような広さの中を氷でいっぱいにしていく。
僕がやらせて頂いた作業はすべり台の上の氷のスピード調節や氷を立てていくことなのだが、
透き通った氷のできるその澄んだ空気と寒さは、凍えそう、という表現とはまた別で、透明な
冷たさとでも言ったらいいのかもしれない。もちろん、人間の体には寒さの種類など関係なく、
ただただ寒いの一言。そんな中での作業だから、重ねかさねた防寒具だったのに、気づくと
暑くてたまらないほどだった。
でも楽しくて日が暮れるまであっという間に過ぎていった。


僕は天然氷を出荷するまでの想像もつかないくらいの大変な仕事の片隅を垣間見て
天然氷の奥の深さ、その仕事に携わるひとたちのふところの深さに魅了され、
「五色の息を一時にほっと吹き出すばかりなり」と圧倒された1日でした。

効率を優先して多くの人が暮らせる現代の暮らしもありがたく大切なことだけど、
昔の人がやってきたことを変わらないやりかたで続けていくことも
人の心に「人間っていいなぁ」って小さな火をともすのかなと
漠然に考えさせらました。

先日おじゃました 鵠沼海岸・埜庵(のあん)さん、
柏・三日月氷菓店さんで今の季節はもちろんこと一年中三ツ星氷室さんの天然氷を使った
究極のかき氷が食べられます。
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by omodakaya-ice | 2011-01-16 19:35 | 店探しの日々